妊娠を望んでいる最中に「細菌性膣炎」と診断され、「膣錠で治療中なんですけど、こんな状態でも妊娠できるのでしょうか?」というご相談をよくいただきます。
実際、不安になりますよね。
妊活は心と身体のバランスがとても大切。けれど、病院で処方された薬を使いながらの妊活は、「妊娠に影響はないのか」「治療を続けて大丈夫なのか」と悩みを抱える方が多いのも現実です。
この記事では、細菌性膣炎の正しい知識と膣錠による治療の基本、さらに膣内環境を整えながら妊活を進めるためのポイントを、わかりやすく丁寧にお伝えしていきます。
未来の赤ちゃんを待ち望むあなたへ、安心して妊活に取り組むための道しるべになれば幸いです。
膣内フローラの改善と妊娠率アップのヒント
妊活において見過ごされがちなのが、「膣内フローラ」の存在です。 フローラとは「お花畑」という意味で、膣内に共生している細菌群のバランスのことを指します。特に妊娠に関して重要なのが、善玉菌である「ラクトバチルス属」の割合です。
このラクトバチルスが膣内を酸性に保ち、病原菌の繁殖を抑える働きをしています。ところが、この善玉菌が減少すると、膣内がアルカリ性に傾き、悪玉菌が増殖しやすくなります。その結果、細菌性膣炎のような炎症が起きやすくなり、着床率の低下、流産のリスク上昇、妊娠率の低下にもつながるという報告が出ています。
2023年のある研究では、ラクトバチルスが優勢な膣内環境を保っている女性は、着床率や妊娠継続率が明らかに高かったという結果も報告されています(Nature誌 膣内フローラ研究)。
このような理由から、妊娠を希望する方は、単に膣炎を治すだけでなく、膣内環境を整える意識を持つことがとても大切です。具体的には以下の方法が役立ちます。
- プロバイオティクスの摂取:乳酸菌を含むサプリやヨーグルトなど
- 経口または膣内プロバイオティクスの活用:医師と相談のうえで選択
- 抗生物質の乱用を避ける:膣内フローラを壊さないために重要
- オーガニックコットンの下着着用:通気性がよく雑菌が繁殖しにくい
- 規則正しい生活と食事:腸内環境と膣内環境は密接に関係
膣内フローラを整えることは、妊娠のための土台づくりでもあります。赤ちゃんが育つ場所を、まずは優しく丁寧に整えてあげましょう。
膣錠使用中の妊活をスムーズに進めるための心構えとライフスタイル
妊活は、心と身体の両方が整ってこそ成果が出やすくなります。膣錠を使いながらでも妊娠は可能です。ですが、「心配」や「不安」を抱えたままの妊活では、身体も緊張し、ホルモンバランスにも悪影響を及ぼすことがあります。
ここでは、膣錠治療と並行して妊活を続けるための心構えと日々の習慣についてお伝えします。
1. 自分を責めない
まず、細菌性膣炎になったからといって、妊娠できないわけではありません。「自分の身体が弱いから」「ちゃんとケアしてなかったから」と、自分を責めてしまう方も少なくありませんが、それは違います。多くの女性が経験することですし、しっかり治療をすれば問題ないケースがほとんどです。
2. 妊活のタイミングを調整しながら
膣錠を使用している期間中は、性交渉を控えるよう指導されることがあります。これは、薬剤が性行為によって排出されたり、効果が減少したりするためです。ですので、治療期間を排卵期にぶつけないよう、事前にスケジュール調整をすることも大切です。
3. パートナーとのコミュニケーションを大切に
膣錠の使用や炎症の影響で、性交痛や不快感があることもあります。そんな時は無理をせず、正直な気持ちをパートナーに伝え、妊活の目的を共有することが大切です。二人で歩む妊活だからこそ、お互いの気持ちに寄り添うことが必要です。
4. 生活習慣の見直し
栄養バランスのとれた食事・十分な睡眠・冷え対策・軽い運動など、生活の質を上げることは、膣内環境だけでなく、全身の免疫力やホルモンバランスの改善にもつながります。
特に、腸内環境が整うと膣内フローラも良好になると言われており、発酵食品や食物繊維の摂取も妊活には大切なポイントです。
自分を大切にすることが、妊娠への第一歩。忙しい毎日の中でも、ほんの少し「自分のための時間」を持つことを意識してみましょう。
難治性の場合の対応と次の一手
「しっかり膣錠で治療したはずなのに、また再発してしまった…」 細菌性膣炎は、再発しやすいという特徴があります。特に、何度も繰り返すタイプは「難治性細菌性膣炎」と呼ばれ、妊活中の女性にとって大きなストレスになります。
1. 難治性膣炎の原因と対策
難治性になる背景には、抗生物質によって善玉菌まで一緒に減少してしまうことや、免疫力の低下・生活習慣の乱れ・性交渉の影響などが考えられます。
こうした場合、抗菌剤の使用を一旦中止し、膣内フローラを改善する方向へシフトする治療が勧められることもあります。最近では、子宮内フローラ検査を実施して、細菌バランスを調べたうえでオーダーメイドの治療を行う施設も増えてきました。
2. タイミング法での妊活継続も視野に
炎症のコントロールができていれば、多少の菌バランスの乱れがあっても妊活を続けることは可能です。婦人科の医師と相談しながら、排卵日を予測してタイミング法を用いた妊活を継続するという選択も、現実的です。
大切なのは、「今の身体の状態で、妊娠できる可能性はあるのか?」を冷静に判断すること。必要以上に悲観せず、自分の身体と対話しながら進めていくことが求められます。
3. 心のケアも忘れずに
長引く膣炎や妊活のストレスが、自律神経やホルモンバランスを乱す原因になることもあります。心が疲れていると、身体も緊張し、本来持っている妊娠力が発揮できません。
ときには治療や妊活を少しお休みして、心と身体を整える時間を持つことも、次の一手として大切です。焦らず、自分のペースで進みましょう。
まとめ:細菌性膣炎でも、あなたの妊娠力は失われていません
細菌性膣炎になってしまったとしても、妊娠できる可能性は十分にあります。 膣錠を使った治療は、妊活の妨げになるものではなく、むしろ妊娠しやすい環境を整えるための大切なプロセスです。
膣内環境を整えること、生活習慣を見直すこと、自分自身の心と身体に優しく向き合うこと。どれも、未来の赤ちゃんを迎えるために大切な準備です。
何よりも大切なのは、「不安になりすぎないこと」。妊活は、思うように進まないこともありますが、それはあなたのせいではありません。 信頼できる医師や専門家とともに、今のあなたにできることを一つずつ積み重ねていけば、必ず希望の光が見えてきます。
細菌性膣炎でも妊娠できます。膣錠を使いながらでも、あなたの夢はきっと叶います。 全員が大成幸!──あなたの幸せな未来を、心から応援しています。

