「検査は正常です」と医師に言われたものの、なかなか妊娠に至らず、
「自分にもできることがあれば…」とご主人がサプリや漢方を検討されるケースは少なくありません。
特に、女性側がクリニックに通い、採血や内診、薬の副作用と向き合っている中、
男性側は「何もしていないようで申し訳ない」と感じてしまうことが多いのです。
でも、本当に必要なのでしょうか?効果はあるのでしょうか?
妊活アドバイザーである私・中村和仁が、科学的な視点と、妊活夫婦の心理面の両方から解説します。
- フーナー検査・精液検査の「正常」が意味することと、その限界
- 検査が正常でも妊娠に至らない主な理由
- 男性用サプリの効果と、科学的根拠がある成分・ない成分の違い
- サプリよりも優先すべき生活習慣改善のポイント
- サプリを取り入れる場合の安全な選び方
- 妊活中の男性ができる“本当に意味のある”関わり方
フーナー検査・精液検査が示す「正常」の意味
まず、検査の意味を理解しましょう。
- フーナー検査…排卵期の子宮頸管粘液内で精子が元気に動いているかを確認する検査。
- 精液検査…精子の数・運動率・形態・精液量などを測定し、WHO基準と比較します。
これらの検査で「正常」と判定されれば、基本的な精子の質と数は妊娠に支障ない範囲にあると言えます。
ただし、これは「妊娠の保証」ではありません。あくまで大きな問題が見つからなかったというだけです。
例えば、精液検査で基準値を十分に上回っていても、
精子のDNA断片化率が高ければ受精後の発育に影響することもあります。
通常の検査ではそこまでは見えません。
検査が正常でも妊娠に至らない理由
原因は多岐にわたります。
- 女性側の要因…卵子の質、排卵障害、子宮や卵管の環境など。
- 精子の見えない側面…DNA断片化、受精能力の低下など、通常の精液検査では分からない問題。
- タイミングや生活習慣…排卵日を外してしまったり、ストレスや疲労が影響していることもあります。
このように、原因は1つではなく、いくつかの小さな要因が重なって妊娠しにくい状態をつくることも珍しくありません。
だからこそ、「正常」という言葉に油断せず、生活全体を見直すことが大切なのです。
男性用サプリは本当に意味があるのか?
結論から言えば、精液所見が正常な男性に対して、サプリが妊娠率を大きく上げるという明確な科学的根拠は乏しいのが現状です。
たしかに、亜鉛やビタミンC、コエンザイムQ10など、精子の酸化ストレスを減らす可能性がある成分は存在します。
しかし、それらは主に精液所見に問題がある場合や、加齢による精子の質低下が見られる場合に期待できるもので、
もともと正常な人にとっては効果が限定的です。
加えて、サプリの中には成分量や品質にばらつきがあるものもあります。
インターネットや広告で「妊娠率アップ!」と謳っている商品でも、
裏付けとなる研究が存在しない場合も少なくありません。
サプリより優先すべき男性の妊活習慣
- 十分な睡眠と規則正しい生活
- バランスの取れた食事(亜鉛、抗酸化物質、オメガ3脂肪酸などを含む)
- 適度な運動と肥満対策
- 禁煙と節酒
- 長時間の高温環境(熱いお風呂・サウナ・膝上ノートPC)を避ける
私の経験では、これらをしっかり整えることで精子所見が改善するケースは珍しくありません。
しかも、こうした習慣は妊活だけでなく、将来の健康寿命を延ばすことにもつながります。
つまり、「夫婦で健康になる過程そのものが妊娠力を上げる」ということです。
それでもサプリを取り入れたい場合の選び方
心理的に「何かやっている」という安心感も妊活では大切です。
もしサプリを使う場合は、以下のような成分が比較的安全性が高くおすすめです。
- ビタミンC・ビタミンE(抗酸化作用)
- L-カルニチン(精子エネルギー代謝のサポート)
- コエンザイムQ10(抗酸化作用・エネルギー産生)
- 亜鉛(精子形成に関与)
ただし過剰摂取は逆効果になることもあります。必ず医師や専門家に相談しましょう。
男性が妊活でできる“関わり方”
妊活は女性だけのものではなく、夫婦二人のプロジェクトです。
- 検査や治療の情報を共有する
- 家事や日常の負担を分担し、パートナーのストレスを減らす
- 生活習慣を一緒に整える
- お互いの気持ちを安心して話せる時間を作る
時には、「あなたも一緒に頑張ってくれている」という実感が、
サプリ以上に女性の心を支えることがあります。
男性ができる最も大きなサポートは、“隣に立ち続けること”です。
まとめ
- フーナー検査・精液検査が正常な男性にサプリの効果は限定的
- 生活習慣の改善が妊娠への近道
- サプリはあくまで補助的な位置づけで、安全な範囲で
- 夫婦で協力し合うことが最も大切
検査結果に安心しすぎず、夫婦で同じ方向を向いて歩んでいくことが、元気な赤ちゃんを迎えるための一番の方法です。
- フーナー検査・精液検査が正常でも妊娠の保証にはならない
- 通常の検査では分からない精子や卵子の質の問題も存在する
- 男性用サプリの効果は限定的で、科学的根拠が乏しい場合が多い
- 生活習慣改善(睡眠・食事・運動・禁煙・節酒)が妊娠率向上の近道
- サプリを使う場合は安全性と成分の裏付けを確認することが重要
- 妊活は夫婦二人のプロジェクトであり、心理的サポートも欠かせない
- 「一緒に歩む姿勢」がサプリ以上の力になる

