多嚢胞卵巣を指摘されました
Q:結婚を機にブライダルチェックを受けた際、多嚢胞卵巣を指摘されました。 2年ほど前に高プロラクチン血症になり、その際のエコーではネックレスサインは指摘されませんでした。 生理周期は27~38とやや不順な感じはありました。 多嚢胞卵巣ではありますが、ホルモン値は正常と言われ、そういった体質であるとの事でした。 生理3日目にした採血でLH3.1、FSH10.0、E2 85.3、プロラクチン17.3でした。 ただ、AMHは6.9とやはい多嚢胞であるという数字でした。 その他に受けたのは精子不動化抗体は陰性でした。週2回ほど夜勤があるので、基礎体温は難しく付けられていません。 多嚢胞を指摘されていても正常に排卵出来ているということはありますか?
多嚢胞卵巣症候群とは
A:以前にもブログに書きましたが、多嚢胞卵巣なら自然妊娠を狙った方が良いと思います。
多嚢胞卵巣症候群(Polycystic Ovary Syndrome、PCOS)は生理のある時期の女性の20〜30人に1人の割合でみられる、女性の生殖器系統に関連する一般的な疾患の一つです。この症候群は、卵巣に多くの小さな嚢胞(卵胞)が形成されることによって特徴づけられます。これらの嚢胞は通常、成熟した卵胞が排卵する代わりに成長し、卵巣に留まります。卵胞が片側に12個以上みられた時などに、そのように診断されます。
PCOSの主な症状として以下のようなものが挙げられます:
- 月経異常: 月経周期が乱れ、または、月経が全くないことがあります。
- 無排卵: 卵巣に形成された嚢胞が正常に排卵されないことがあり、これが不妊症の原因となることがあります。
- ホルモンバランスの異常: 血液中のホルモンバランスが崩れ、男性ホルモンであるテストステロンが増加することがあります。
- 代謝異常: インスリンの利用が効率的でないことがあり、これが肥満や糖尿病のリスクを増加させる可能性があります。
- 体毛の増加: 男性型の体毛分布が見られることがあります(顔や胸など)。
- 皮脂の増加: 皮脂分泌が増加し、にきびや脂性肌が出現することがあります。
PCOSの原因ははっきりとは分かっていませんが、遺伝的な要因やホルモンバランスの異常が関与していると考えられています。
治療は、薬物療法、手術、等によって、月経の調整や排卵の促進を行い、症状の緩和などを促します。個々の症状や状態によって治療方法は異なります。まずは、クロミッドなどの薬を処方されます。そして、hMG-hCGの注射を打ちます。改善が見られない場合には、卵巣を焼いたり、一部の切除が行われます。
血液中の、黄体形成ホルモン(LH)、エステロン(E1)、テストステロンやアンドロステンジオンが高くなるので、当院で施しているようなマッサージだと整うことが期待できます。
これが整えば、普通に自然妊娠出来ます。基礎体温はどうでも良いと思います。体外受精だとグレードの低い卵子が多くなるので、当院では自然妊娠をお勧めしており、多数の方が妊娠されています。高プロラクチン血症を良くするのは、さして難しくないので早い効果を期待できますが、PCOSは時間がかかるので、本人の頑張りも大切です。
あと、女子力を高めること!
ご主人が大好き!という気持ちを忘れずに、毎日を過ごして下さいね。