あなたに合っているのはどっち?新鮮胚移植と凍結胚移植のメリット・デメリット

妊活に対する疑問
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不妊治療に取り組む方にとって、「新鮮胚移植」と「凍結胚移植」という選択肢は、とても大きな岐路となります。どちらがより妊娠につながりやすいのか、どちらが自分の体に合っているのか——そんな悩みをお持ちの方も多いでしょう。

今回は、それぞれの移植方法の特徴、メリット・デメリットを詳しく解説しながら、あなたに合った治療法を選ぶためのヒントをお届けします。私自身、さまざまな女性の妊活をサポートしてきた中で、「選び方次第で結果が変わる」と感じる場面を何度も見てきました。

この記事が、迷いの中にいるあなたの背中をそっと押せる存在になりますように——

この記事を読むとわかること

  • 新鮮胚移植と凍結胚移植の違いと特徴
  • それぞれのメリット・デメリットを具体的に解説
  • 自分に合った移植方法の選び方と判断ポイント

新鮮胚移植とは?そのメリットとデメリット

新鮮胚移植とは、採卵したその周期のうちに、体外受精で得られた受精卵(胚)を培養し、凍結せずにそのまま子宮に戻す方法です。「フレッシュ移植」とも呼ばれ、胚に凍結や融解という操作を行わない点が特徴です。

この方法は、採卵→受精→培養→移植までが一連の流れで進むため、治療のスピード感があり、心理的にも「早く次のステップへ行ける」と感じられる方が多くいらっしゃいます。

新鮮胚移植のメリット

  • ① 治療がスピーディに進む
    採卵した周期内に移植が可能なため、胚を凍結する工程を省き、すぐに妊娠の可能性を探ることができます。次の周期を待つ必要がないため、「早く赤ちゃんを授かりたい」と願うご夫婦にとっては大きなメリットとなるでしょう。
  • ② 胚への負担が少ない
    凍結や融解といった物理的なストレスを避けられるため、胚本来の状態のままで移植が行えます。胚の質が良好な場合には、この“新鮮さ”が妊娠率に有利に働くこともあります。
  • ③ 費用面でのメリット
    凍結保存や融解操作が不要なため、その分の医療費を抑えることができる場合があります。特に自費治療が中心となる場面では、この違いは無視できません。

新鮮胚移植のデメリット

  • ① 子宮内膜が整いにくいことがある
    採卵に向けたホルモン刺激が強くかかっている周期では、子宮内膜の状態が妊娠に適していない場合があります。せっかく良好な胚ができても、内膜環境が着床に不適切では意味がありません。
  • ② 黄体ホルモンの働きが不安定になる可能性
    排卵誘発剤などの影響で、黄体機能が乱れ、妊娠の維持に必要なホルモンが十分に分泌されないことがあります。
  • ③ OHSS(卵巣過剰刺激症候群)のリスク
    採卵周期でそのまま妊娠が成立すると、黄体ホルモンの作用によりOHSSが重症化するケースがあります。体への負担が大きくなるため、特に若年女性や多嚢胞性卵巣の方は慎重な判断が必要です。
  • ④ 妊娠率が凍結胚移植よりも劣る場合も
    近年のデータでは、凍結胚移植の方が妊娠率が高いという報告も増えてきています。とくに子宮内膜の成熟と胚の発育スピードとのズレがある場合、新鮮胚移植では着床率が下がる可能性があります。

このように、新鮮胚移植には「スピード」「自然な流れ」「コストの抑制」といった魅力がありますが、一方で「子宮の準備が整わないまま進んでしまう危険性」もはらんでいます。

治療の早さを取るか、安全性と妊娠率の高さを重視するか——これは、単なる医学的な選択だけでなく、あなた自身の心と身体が求める方向性によっても変わってくるのです。

凍結胚移植とは?そのメリットとデメリット

凍結胚移植(正式には「凍結融解胚移植」)とは、採卵と受精ののちに得られた胚をいったん凍結保存し、子宮環境が整った別の周期に融解してから移植する方法です。

凍結胚移植は、現在の不妊治療では非常に一般的な手法となっており、特に胚の質を保ちつつ、子宮内膜の状態を最良に整えられるという点で、多くの妊娠成功例が報告されています。

凍結胚移植のメリット

  • ① 子宮環境を最良の状態に整えてから移植できる
    採卵周期ではなく、ホルモンバランスが落ち着いた自然周期やホルモン補充周期で移植が行えるため、内膜が着床に適した状態になっている可能性が高まります。これが、妊娠率の向上につながる理由の一つです。
  • ② 妊娠率・着床率が高いという報告が多数
    多くの研究や臨床データから、凍結胚移植の方が新鮮胚移植よりも妊娠率が高いという結果が示されています。特に内膜とのタイミングがぴったり合ったときの着床率は非常に良好です。
  • ③ 卵巣過剰刺激症候群(OHSS)のリスクを避けられる
    採卵周期では移植を行わず、卵巣が落ち着いた状態での移植となるため、OHSSの悪化を避けることができます。リスク管理として非常に有効です。
  • ④ 胚の余剰保存が可能で、複数回の移植に備えられる
    一度の採卵で複数の良好胚が得られた場合、それを凍結保存しておくことで、次回以降の移植時に採卵を省略できる可能性があります。
  • ⑤ スケジュールの自由度が高い
    移植日を自分の体調や生活スタイルに合わせて調整できるため、心身ともにゆとりを持って治療に臨めます。

凍結胚移植のデメリット

  • ① 融解時の胚ダメージの可能性
    凍結・融解の操作により、胚がストレスを受け、状態が悪化するリスクがあります。近年は凍結技術が進化していますが、それでも100%安全とは言えません。
  • ② 費用がかさむ
    凍結保存、融解操作、保存期間にかかる費用など、追加のコストが発生します。経済的負担が大きくなる場合もあるため、事前の確認が大切です。
  • ③ 妊娠までの期間が長くなる
    採卵後すぐに移植せず、別周期を待つため、妊娠の確定までに時間がかかります。「一日でも早く赤ちゃんを…」と願う方にとっては、焦りやもどかしさを感じるかもしれません。
  • ④ 融解後に移植不可となるリスク
    ごく稀ではありますが、融解後に胚の状態が不良で、移植が中止になることもあります。この場合、心の準備が必要です。

凍結胚移植は、医療技術の進歩によって、妊娠の可能性を高める選択肢として確立されてきました。ただし、「確実」ではなく、「確率を高めるための戦略の一つ」であることも忘れてはなりません。

そして、治療の道のりは人それぞれ。焦らず、自分の身体と向き合いながら、納得のいく一歩を踏み出していきましょう。

あなたに合っているのはどっち?選び方のポイント

新鮮胚移植と凍結胚移植、どちらにもメリットとデメリットがあり、「これが絶対に正解!」という方法は存在しません。

大切なのは、あなたの体質や治療歴、胚の状態、そして何よりも「どう進んでいきたいか」という心の声に耳を傾けること。ここでは、選択の際に考慮すべきいくつかのポイントをお伝えします。

① 子宮内膜の状態をどう見るか

採卵周期ではホルモン刺激により、子宮内膜が厚くなりすぎたり、逆に薄くなったりすることがあります。移植のタイミングで「着床に適した内膜」であるかどうかが妊娠成立のカギとなります。

もし刺激周期に子宮環境が整わないと判断された場合は、凍結胚移植で別の周期に移植する方が良い結果につながる可能性があります。

② 採卵数や胚の質から考える

一度の採卵で複数の良好胚が得られた場合は、凍結胚移植によりその胚を分けて使うことで、再採卵の負担を減らすことができます。

逆に胚が少ない、または質があまり良くない場合、凍結・融解によるリスクを避けて、できるだけ早く子宮に戻す新鮮胚移植を検討する価値もあります。

③ 治療のスピード感と生活のリズム

「少しでも早く妊娠したい」と感じている方には、採卵周期中にすぐ移植ができる新鮮胚移植が魅力的に映るでしょう。

一方で、仕事や家庭の都合など、日常生活とのバランスをとりたい方には、スケジュール調整がしやすい凍結胚移植の方が心身の負担が軽くなるかもしれません。

④ 費用面のバランスを考える

新鮮胚移植は凍結・融解の工程がないため、その分医療費を抑えられることがあります。経済的な負担が気になる場合は、この点も選択の重要な指標になります。

ただし、凍結胚移植で妊娠率が上がり、採卵回数が減ることで、長期的に見れば結果的に費用対効果が良くなることもあります。

いずれにしても、「今」だけでなく「これからの治療全体」を見据えて判断していくことが大切です。

あなたの身体は、あなただけの大切な器(うつわ)です。その器に合った選択こそが、赤ちゃんを迎えるための最善の一歩になるでしょう。

当院の「子宝ケア」で子宮環境を整える

一般的には、ホルモン刺激の影響で子宮内膜が「厚くなりすぎる」あるいは「薄くなりすぎる」といった不安定さが懸念されますが、当院で行っている「子宝ケア」のような施術を定期的に受けている方は、そのような状態になることはほとんどありません。

骨盤のゆがみを整え、血流を促し、ホルモンバランスを自然に整えていくことで、子宮内膜の厚さも安定しやすくなります。つまり、自然周期でもホルモン補充周期でも、どちらの胚移植にも対応しやすい「妊娠しやすい身体づくり」が可能なのです。

ですから、病院での医療的アプローチと併せて、こうした体質改善のための施術を上手く取り入れていくことで、妊娠に近づく道がさらに開けていくでしょう。

まとめ:あなたにとって最善の選択を

新鮮胚移植と凍結胚移植——それぞれに明確なメリットと注意点があり、どちらか一方が絶対に良いというわけではありません。

あなたの体調、治療の進み具合、胚の質、そして日々の生活や心の状態。どれもが選択の指標になり、それは一人ひとり違って当然です。

大切なのは、「納得できる形で進むこと」。そして、そのためには医療の専門家だけでなく、身体づくりや体質改善のパートナーがそばにいることが、とても大きな支えになります。

私たちが提供している「子宝ケア」は、ただのリラクゼーションではありません。妊娠に向けて、身体の土台から整えるための大切な“準備”の時間なのです。

焦らなくていい。迷ってもいい。でも、止まらないでください。

赤ちゃんを願うあなたの未来が、少しでも早く、そして笑顔で満たされるよう、私たちはこれからも全力でサポートしていきます。

“全員が大成幸”を信じて——

中村 和仁

この記事のまとめ

  • 新鮮胚移植は採卵周期内に移植する方法
  • 凍結胚移植は子宮環境を整えてから移植
  • 新鮮胚は治療が早く進み、費用も抑えやすい
  • 凍結胚は妊娠率が高く、安全性が高い傾向
  • それぞれにメリット・デメリットがある
  • 選択には子宮内膜の状態や胚の質が重要
  • 当院の「子宝ケア」で子宮環境の安定をサポート
  • 医療と体質改善を組み合わせることが鍵
  • 焦らず、自分に合った選択を大切に
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