新鮮胚と凍結胚、妊娠しやすいのはどっち？違いや妊娠率を徹底解説！

妊活を進める中で、多くの方が直面するのが「新鮮胚」と「凍結胚」の選択。どちらが妊娠しやすいのか、悩まれる方も多いのではないでしょうか。

実は近年の医療現場では、凍結胚移植の方が妊娠率が高いというデータも増えてきており、それぞれにメリット・デメリットがあります。

この記事では、「新鮮胚と凍結胚は何が違うのか？」「どちらの方が妊娠しやすいのか？」について、最新のデータをもとにわかりやすく解説します。

不妊治療に悩むすべてのご夫婦が、自分たちにとって最適な選択ができるよう、心を込めてお伝えします。

新鮮胚と凍結胚の違いとは？

それぞれの特徴と移植のタイミング

体外受精（IVF）において、受精卵を子宮に戻す方法は主に「新鮮胚移植」と「凍結胚移植」の2つがあります。どちらも妊娠を目指すための大切なステップですが、その方法と意味には大きな違いがあります。

新鮮胚とは、排卵誘発によって採卵された卵子が受精し、分割を始めた胚をそのまま培養し、数日以内に子宮へ戻す方法です。採卵周期と同じ周期内で移植されるため、スピーディーに治療が進むというメリットがあります。

一方、凍結胚は、受精後に培養された胚を一旦凍結保存し、別の周期に解凍して子宮に戻す方法です。ホルモンバランスや子宮内膜の状態を整える時間が持てるため、着床率が高まる傾向があります。

妊娠率の比較データと臨床結果

ここ数年の研究では、凍結胚の方が妊娠率や出産率が高い傾向があるとされています。たとえば、ある医療報告では、新鮮胚移植の妊娠率が約38％だったのに対し、凍結胚移植では46％に達していたとのデータもあります。

これは、子宮内膜の状態が整った環境下で移植されることや、胚の選別と保存技術が進化したことが背景にあります。したがって、単に“新鮮”であることが妊娠率の高さを保証するものではないのです。

身体への負担や副作用の違い

新鮮胚移植は、排卵誘発の直後に行われるため、ホルモンの影響がまだ体内に残っていることがあります。このため、まれに卵巣過剰刺激症候群（OHSS）を引き起こすリスクが高まることも。

一方で凍結胚移植は、患者さんのホルモン状態や体調を見ながらベストなタイミングで行えるため、身体への負担が少ないとされています。ただし、凍結・解凍のプロセスでわずかながら胚に影響を与える可能性もあるため、技術の精度が大きく関係します。

凍結胚が注目される理由とは？

子宮環境を整えやすいメリット

妊娠の成立には、胚の質と同じくらい「子宮内膜の状態」が重要です。凍結胚移植では、排卵誘発によって乱れたホルモンバランスが落ち着いた後、自然周期やホルモン補充周期で子宮内膜を最適な状態に整えてから移植できます。

これは、まるで土を耕してふかふかにしてから種をまくようなもの。整った環境で移植することで、胚がしっかり根づきやすくなり、結果として妊娠率が上がると考えられています。

卵巣過剰刺激症候群（OHSS）リスク軽減

排卵誘発剤によって複数の卵胞を育てることで、体は一時的にホルモンに翻弄されます。その結果、腹水がたまったり、卵巣が腫れたりするOHSSを発症するリスクが出てきます。

このとき無理に新鮮胚を戻すと、OHSSが悪化する恐れがあるため、胚を一旦凍結して身体の状態が整うのを待つのが賢明です。凍結胚移植は、女性の体を第一に考えるやさしい選択肢でもあるのです。

着床しやすさと出産率の向上

最新の研究では、凍結胚移植の方が着床率・出産率が高いという結果が数多く発表されています。これは、胚の凍結保存技術が進化し、胚のダメージを最小限に抑えられるようになったからです。

また、凍結することで時間を得られるため、より質の高い胚を選別することも可能になります。その結果、「一回の移植で妊娠できる確率」が高まり、無理なく妊娠を目指すことができます。

新鮮胚移植が適しているケース

ホルモンバランスや年齢による判断

凍結胚が主流になりつつある現在でも、新鮮胚移植が適しているケースもあります。それは、患者さん自身のホルモンバランスが安定しており、内膜の状態も良好である場合です。

特に、年齢が若く卵巣機能が十分に保たれている方なら、採卵周期のタイミングでそのまま移植することで、スムーズに妊娠する可能性があります。

また、初回の治療で身体への反応が良く、排卵誘発の副作用が軽微であれば、新鮮胚移植を選択することで治療全体の期間を短縮できる利点もあります。

費用・スケジュールの考え方

新鮮胚は凍結・解凍の工程を経ないため、費用を抑えられるという利点もあります。特に保険適用の条件が厳しい場合や、経済的な負担が気になるご夫婦にとっては、大きな判断材料となるでしょう。

また、凍結を待たずに即移植できる分、治療のスケジュールもスムーズに進みます。お仕事や生活スケジュールとの兼ね合いで「できるだけ早く結果を出したい」という方にも、新鮮胚移植はひとつの選択肢になり得ます。

どちらを選ぶべき？専門医との相談ポイント

カップルごとの体質や治療歴に応じた選択

「新鮮胚か凍結胚か？」という選択は、単純な“どちらが良い”という話ではなく、ご夫婦それぞれの体質・治療歴・ライフスタイルを丁寧に見つめ直す必要があります。

たとえば、過去に排卵誘発剤で体調を崩したことがある方、子宮内膜症や多嚢胞性卵巣症候群（PCOS）などの既往歴がある方は、体への負担を軽減できる凍結胚移植が適している場合が多いです。

一方で、採卵後の状態が非常に良く、すぐにでも移植した方が妊娠の可能性が高いと判断されれば、新鮮胚移植が勧められることもあります。

心と体を整える生活習慣の大切さ

どちらの方法を選ぶにしても、妊娠しやすい体づくりはとても大切です。ストレス、睡眠不足、冷え、食生活の乱れ……どれも子宮や卵巣の働きを鈍らせてしまいます。

私の整骨院でも、「子宮や骨盤周辺の血流を整える整体」や、「ホルモンバランスを安定させるための生活習慣アドバイス」を通して、妊娠に適した体のベースを作るお手伝いをしています。

妊活は、治療だけではありません。ご自身の心と体にやさしく寄り添う時間を持つことが、いちばんの近道かもしれません。

まとめ：赤ちゃんを迎えるために、あなたに合った道を

新鮮胚と凍結胚、それぞれにメリットとデメリットがあります。

新鮮胚はスピーディーに治療が進む一方で、身体への負担が残っている状態での移植になることもあります。凍結胚は、体調や内膜の状態を整えてからの移植が可能で妊娠率が高まる傾向がある一方、スケジュールの延長や費用面での課題もあります。

大切なのは、「あなたにとってどちらが最適か」を見極めること。

ネットやデータの情報も大事ですが、最終的には、医師や妊活サポーターと相談しながら、ご自身の身体の声に耳を傾けて選択することが、赤ちゃんとのご縁を結ぶ近道になります。

そして、私 中村和仁もまた、妊活をがんばる皆さまの味方であり続けたいと思っています。

全員が「大成幸」へ――。 その想いで、今日も加賀整骨院にて、心と体にそっと寄り添いながら、赤ちゃんを待つお母さんたちの力になれるよう努めています。

未来のお母さんへ、あたたかな光が届きますように。