運動したら良いのでしょうか?
Q:ヒートショックプロテインは体を動かしたら(体温が上がりますよね?)作られるのですか?
運動では造られません
A:人体には、ヒートショックプロテイン(Heat Shock Proteins、HSPs)というタンパク質を生み出す力が備わっています。ストレスにさらされ損傷を受けた細胞を、ストレスがかかる前の状態に修復、整備する働きを持つものです。
ちょっと難しいのですが、医学書にはこのように書かれています。
主な特徴と役割:
- ストレスへの応答: ヒートショックプロテインは、高温や低温、酸化ストレス、放射線、感染などのさまざまな細胞ストレスに応答して発現します。これらの状況下で、ヒートショックプロテインは他のタンパク質と相互作用し、それらが正しく折り畳まれ、機能するのを助けます。
- プロテクティブ機能: ヒートショックプロテインは、細胞内で他のタンパク質の正しい折り畳みを助けるだけでなく、変性したタンパク質の再折り畳みを促進することもあります。これにより、細胞がストレスから回復し、生存するための重要な役割を果たします。
- 疾患との関連: ヒートショックプロテインは、がん、神経変性疾患、糖尿病、心血管疾患など、さまざまな疾患と関連しています。これらの疾患では、ヒートショックプロテインが細胞の生存や病気の進行に重要な役割を果たす可能性があります。
- 治療への応用: ヒートショックプロテインの研究は、新しい治療法の開発にも役立っています。特定の疾患や状態におけるヒートショックプロテインの活性化または阻害は、その疾患の治療法として検討されています。
総じて、ヒートショックプロテインは細胞の生存に不可欠な役割を果たす重要なタンパク質です。その研究は、細胞生物学や疾患の理解、治療法の開発に貢献しています。
つまり、高温の熱、放射線、感染、などがなければ発生しないわけです。なので、当院ではサウナドームに入ってもらうことを推奨しています。もちろん、高温サウナ+水風呂でも良いし、よもぎ蒸しでも良いですよ。でも、残念ながら、運動では身体にストレスを与えないので、ヒートショックプロテインが発生しません。体温が上がるから良いというものではないからです。